YAMAHA P-515 vs CLP-645 比較してみる


YAMAHA ポータブルのPシリーズに、木製鍵盤の P-515 が 2018年6月に海外で発表 されました。
鍵盤の種類(NWX)や、基本性能がクラビノーバ CLP-645 とあまり変わらないことから、スペックシートと説明書を見ながら比較をしてみました。
なお、日本国内ではまだ発表もされていないしリリース時に性能は変わるかもしれないので参考までに。


■ 参照先リンク


■ 比較表

CLP-645P-515
寸法
14611336
高さ927145(スタンド設置時は不明)
奥行459376
重量重量60kg22kg
鍵盤
鍵盤種NWXNWX
感度66
ペダル
ペダル数33
ハーフペダルYesLP-1に準拠
ペダル機能ダンパー(ハーフペダル対応)、ソフト、ソステヌート 各ペダル機能割当可LP-1に準拠
音源
キーオフサンプリングYesYes
VRMYesYes
スムースリリースYesYes
ピアノ音ヤマハ CFXサンプリング、ベーゼンドルファー インペリアルサンプリングヤマハ CFXサンプリング、ベーゼンドルファー インペリアルサンプリング
バイノーラルサンプリングYes(CFXグランドのみ)Yes(CFXグランドのみ)
発音数最大同時発音数256256
プリセット
音色数(音色の差分は※1)3640
XG0480
ドラム・SFX キット018
タイプ
リバーブ66
コーラス33
ブリリアンス7
マスターエフェクト11
IACYesYes
ステレオフォニックオプティマイザーYesYes
ファンクション
デュアルYesYes
スプリットYesYes
デュオYesYes
録音再生
ボイスデモ数1921
クラシック曲数5050
レッスン曲数3000
録音
録音曲数250250
録音トラック数16
データ容量500KB/曲500KB/曲
リズム2040
ピアノルームYes
BluetoothYesYes
アンプ出力(25 W + 25 W) x 2(15 W + 5 W) x 2
スピーカー(16 cm + 8 cm) x 2(Oval (12 cm x 6 cm) + 2.5 cm (dome)) x 2
アコースティックオプティマイザーYes
アプリSmart Pianist, MusicSoft Manager, My Music Recorder, Visual Performer, Piano DiarySmart Pianist, My Music Recorder, Visual Performer, Piano Diary

※1 音色の差分(それぞれにしかない音色を記載)
CLP-645P-515
ピアノアップライトピアノ(SU7 アップライトのフラッグシップ)スタジオグランド(C7)
オルガン
メローオルガンロックオルガン
ジャズオルガン
ストリングス
ダークパッド
ライトパッド
その他クラビコード

■ 差異について

外見を置いとくと、ペダル性能が異なるようです。

あと音色数と種類が若干異なる(※1)のと、XG音源とドラムキットの有無ですね。ただXGとドラムキットはPCと繋げたり、ヤマハ MU50 とかのXG音源モジュールを使えば同じようなことができると思うので僕は無視です(いや絶対必要だ!という方はCLP-685や、CSP・CVPシリーズをどうぞ)。

あとはレッスン曲の有無ですが、バイエルやブルグミュラー、チェルニーの練習曲を何年もやるかというと微妙で、長い目で見れば不要、あれば安心程度かと思います。なお内蔵MIDI曲のクラシック50選と300ものレッスン曲を使っての片手パートの練習は便利だと思いますが、レッスン曲のないP-515でも、以下のような代替案があります。


こういった方法でも、P-515でレッスンは進められるんじゃないでしょうか。

リズム数も倍違いますが、必要なら KORG KR mini などリズムマシーンを使えば補完できます。

アプリはiosやandroidのバージョンアップや、そもそもタブレットの故障で使えなくなることが往々にして起こるし、いずれは使えなくなると僕は思っているので、あまり意識する必要はないように思います。本体だけで何ができるかできないかに着目しておくと長いお付き合いがしやすくなるんじゃないでしょうか。

スピーカーとそのアンプはだいぶ違いようです。こればっかりは店頭などで聞いてみないとわからないですね。ただヘッドフォンしか使わないよ、ということならこれもあまり差異にはならないかもしれません。

あとは鍵盤蓋が必要ならクラビノーバで、真っ白なピアノが欲しければP-515です。CLP-645にはホワイトアッシュがあるけれど真っ白ではないんですよね(ちな日米は出してないけど欧州のヤマハは真っ白なCLP-645を出してます。↓これ
どれも日本製でしょうし、マーケティングの差なんですかね?)。

■ まとめ

スペックシートとマニュアルを見る限り、ペダルとアンプとスピーカーが大きな違いで、他の性能はあまり変わらないように思います。価格もスタンドやペダルまで含めるとだいたい似たようなものになると思うので、決定打は外見ですかね。

重厚感があり据え置きで使う CLP-645 。スタイリッシュで奥行が狭く軽くてポータブル可能な P-515 。

家におきっぱなしにするとか、自宅で出張ピアノレッスンを受けるなら、どっしりと安定して演奏できるクラビノーバ。オシャレにお部屋の水槽に合わせたい(?)とか、子ども部屋の間を持ち運びたいとか、スタジオに持っていくなど、スタイルを気にしたり移動するシーンが想定されるならP-515になるでしょうか。