2022追記
うはこれもう4年前の記事かw こちらの更新をすっかり怠っておりましたが、最近作るときはHxCのライセンス版ではなくて flashfloppy (https://github.com/keirf/flashfloppy/wiki/Downloads) のStable版 (2022/06現在は 3.32) を使っています(のでそろそろライセンス版の説明は削除してもいいかな?)。
あと追加するボタンもタクトでなくてロータリーエンコーダーとロータリーノブにしています。
配線は2021年以降型になると思うのでこちらが便利ですね。
cf. Optional Add-on : Rotary switch / Blackberry trackball
https://hxc2001.com/docs/gotek-floppy-emulator-hxc-firmware/pages/addon-buttons-rotary.html
https://hxc2001.com/docs/gotek-floppy-emulator-hxc-firmware/pages/addon-buttons-rotary.html
概要
外付け FDD 3.5インチ ダブルドライブ SFD-32J に、2台のHxC化したgotekを使い仮想FDD化しました。先人のサル真似ですが自分の記録のためにメモですので、他のサイトを見ながら進めるとなおわかりやすいと思います。完成イメージ
『PC-9821Cx3』に 1MB FDDインターフェースボード『FDD-1MZ』を挿し、『SFD-32J』を接続。
SFD-32Jは34ピンのFDが内蔵されていたので無改造でgotekできました。
準備
公式マニュアルはこちらです。一通り目を通しておくと後々楽です。
まず部品をそろえます。
SFD-32J本体はPC-98専門店やメルカリやヤフオクで入手しまして、それ以外は全部amazonで揃います。だいたい海外配送なので2週間ほどかかるのが多かったです。
次にHxCのソフトウェア
『STM32 USB HxC Floppy Emulator Firmware』
を公式サイトで2ライセンス購入しますが、作業時に購入で問題ないので後回しにします。ただ支払いにPaypalが必要なのでPaypalアカウントを別途作成しておきます。
買うもの
- Gotek本体 これを2個。ちな自分の販売者はflameerさんでした。
- OLED液晶ディスプレイ これを2個。
- FT232RL USBtoTTLコンバーター これを1個。
- ジャンパーワイヤ(メス-オス)(20cm)40本 これを1個。
- ジャンパーワイヤー(メス-メス)(20cm)40本 これを1個。
- タクトスイッチ これを1袋
- ピンヘッダー ストレートオス 複列 2.54mm これを1個。
- USBメモリー これを2個。手持ちの8GBとかでも可。
- グルーガン これを1個。手持ちでも可。
- タミヤ クラフトツール 精密ピンバイスD 74050
- タミヤ クラフトツールシリーズ No.49 ベーシックドリル刃セット
- 3モード外付けFDDユニット FDをイメージ化しないなら不要
作り方
まずHxCのファームアップ等に必要なファイルをダウンロードしておきます。http://hxc2001.com/store/index.html
に移動して、2つダウンロードします。
- Flash tool - STM32_SerialBridge(以下Flash tool)
- Last Firmware Update - HXCFEUSB_HFE_beta_firmware.zip(以下firmware)
次にgotekを開けて結線などの初期状態を確認します。
右下の5列の空きパターンに、ピンヘッダーを半田付けしましょう。J3の隣が開いてないので、該当するピンはラジオペンチなどで引き抜いておき、半田付けします。
JA-J5にまたがって刺さっているジャンパーピンを抜いて、J3に移動しておきます。
すると以下のようになりました。
FT232RL USBtoTTLコンバーターとGotekを Flash tool を解凍して出る README.TXT にあるように接続していきます。
まずは最重要の真ん中にあるジャンパを 3.3Vにずらし
5V, GND, RX, TX にメス-メスワイヤーで結線するかテストピンをハンダしていきます。
僕はオス-メスワイヤーケーブルをテストピンに半田してしまいました。好きな方で大丈夫です。
色 FT232RL側 - gotek側
赤 5V - 5V(34Pコネクタ側から見て右下2番目)
黒 GND - GND(34Pコネクタ側から見て右下1番目)
灰 RXD - TX(34Pコネクタ側から見て右上3番目)
白 TXD - RX(34Pコネクタ側から見て右上2番目)
gotek コネクタ側からピンを見た図 ※├┤はジャンパのこと
├┤灰白空
空無無赤黒
FT232RLとパソコンをUSBケーブルで接続し、Flash toolの SecSerialBridge.exe を実行します。
正しいCOMポート(自分はCOM4でした)を選択して「Open」ボタンを押し、TXかRXのカウンターが1とか上がれば正常に接続できています。
ではHxCのライセンスを購入していきます。
http://hxc2001.com/store/index.html
に移動して、Buyボタンを押すと、購入画面に移動しますので、以下例のように入力していきます
※2回目はアカウントが登録されているので、右側の「Connectez-vous」から入れるはずです。※2回目は同じアカウントにライセンスが追加されるので1通めのメールは大事に取っておきます。
Vous êtes :Un particulierこのあと確認画面で問題なければ Procéder au paiement を押します。
prenom:名
Nom:姓
Adresse de facturation (ligne 1) * :Shinjyuku-ku Shinjyuku 1-1-1
Adresse (ligne 2) :
Code postal * :123-4567
Ville * :Tokyo
Pays * :Japon
Téléphone domicile * :090-xxxx-xxxx
Email * :xxx@xxx.com
Créez votre mot de passe * :パスワード
Confirmez votre mot de passe * :再入力
支払い方法の選択は
『Paiement par PayPal』
を選択すればPayPalで支払い可能。
この日のレートが €0.007322672 EUR で ¥1,639 でした。
「同意して実行」を押します。すると15分くらいで「STM32 USB HxC Floppy Emulator Firmware」という件名のメールが届きます。
---このメールが届いたら SecSerialBridge.exe のウィンドウに戻り、以下のように入力していきます
Hi,
Payment received, Thanks ! :)
Here is your Online Bootloader Flasher account informations :
IP: xxx.xxx.xxx.xxx
Login : xxx@xxx.xx.xxx
Pass : xxxxxxx
Initial quantity : 1 unit(s)
---
※1回目はメールが来てから使えるまですぐでしたが、2回目は30分くらいかかりました。2回目は気長にやりましょう。
---
Server: メールのIPを入力
Login: メールのLoginを入力
Password: メールのPassを入力
---
これで「Connect」ボタンを押すと、Status画面に
「Device detected.(1 unit(s) left」
と出れば成功です。
「Program」ボタンをおします。するとStatus画面に
「Starting...」
と出れば成功で、ファームウェアが書き込まれていき
「Done!(0 unit(s) left」
と出れば完了です。
完了後、gotekに挿したワイヤーケーブルとJ3のジャンパーを取り除きます(ジャンパーを抜き忘れると反応がないので注意)。
次に電源となる2本のケーブルのみ戻します。
- 赤 5V
- 黒 GND
と表示されます。
HxCからダウンロードした firmware を解凍すると
HXCFEUSB_Vx_x_xx_xx.UPD
というファイルがあるので、これをUSBメモリーのrootフォルダにコピーします。
ファームウェア入りのUSBメモリーをgotekにさします。
すると表示がくるくる回って、20秒程度で
と出れば完了です。
次に正面の液晶を OLED液晶ディスプレイ に差し替えます。
電源となるワイヤーケーブルを抜いて写真のように差し替えましょう(公式マニュアルにも記載があります)。
電源となるワイヤーケーブルを挿すと
「No USB Stick Found!」
などが表示されます。これを本体にセロテープなどで仮止めし、
グルーガンで固定させます(固定させるとき写真のように基盤からはずすと作業しやすいですが、盛りすぎると基盤が戻らなくなるので干渉しないよう試しながらやるといいかもしれません)。
グルーガンの使い方は Youtube などで探すと便利ですね。
このケーブルはgotekの上蓋と干渉するので、上蓋側のでっぱりをラジペンなどで折ります。
次に Enterボタン となる3つ目のボタンを追加します(必須ではないですが、ないとストレスフルなので推奨です)。
まずはタクトスイッチにケーブルを2本接続しましょう。(回路図の参考は こちら )
それを14pinあるジャンパーのJAのところに裏側からハンダ付けします(詳細は こちら )。蓋が邪魔だったりジャンパーしなければ上でももちろん問題ありません。
※なおケーブルの色が毎回違うのは写真撮るごとにgotekの筐体が違うためです(;'∀') 何台gotekあるんだろう…
次に正面にある GOTEK の文字の下あたりに小さいくぼみがあるので、ピンバイスで穴を開けていきます。
タクトスイッチが入り、ボタンがスムーズに押せて、離すとスッと戻るけどガバガバではないくらいに調整したら、裏側からグルーガンで固定させます(ガバガバだとこのとき接着剤が表に回ってしまうので注意)。きちんと乾けば押してもびくともしないようになります(といっても何年もは持たないかもしれないですね、その時は貼り直しましょう)。
最後にドライブの番号を決めましょう。
gotek後方の14ピンの中に S0 S1 がありますが、それぞれ
- S0 ドライブ1
- S1 ドライブ2
これですべての作業が完了しましたので、2台目も同じように作りましょう。
SFD-32Jへの組み込み
SFD-32Jを分解して、古いドライブを抜き、代わりに完成したgotekを2台とも接続します。無事完成したので、PC-9821などと接続して電源を入れます。
以下はwin95の仮想ディスクを選択して起動したときの写真ですが・・・普通のブート画面なので物理ディスクなのか仮想ディスクなのかの違いがわからず写真的にイケてない感じですね・・・
物理フロッピーディスクのイメージ化
自分の場合、面倒ですが3段階踏んでます。しかしもっと効率のいい方法があるかもしれないので調べてみてください。3モード外付けFDDユニットなど、windowsで1.2MBのフロッピーディスクを読めるようにします。
次に物理ディスクをイメージ化します。
「Read/Write FD」を以下からダウンロードします。
https://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se130037.html
解凍後、c:\ルートなどに「RWFD.EXE」を置いた後、コマンドプロンプトで以下のように入力します。
rwfd ディスクドライブ: 保存先ドライブ:ファイル名
※以下はwindows95の起動ディスクをイメージ化する例ですこれでe:\の直下に win95.img ができました。
c:\> rwfd a: e:win95.img
データ読み込み中
1232/1232
終了
c:>
次にこれを .D88 形式に変換します。
「Virtual Floppy Image Converter」を以下からダウンロードします。
https://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se151106.html
全て解凍してvficを起動し、出力形式を D88形式 にして、さきほど作った win95.img を D&D します。すると同じ場所に win95.D88 というのができました。
最後にこれを HxC@gotek で読めるように .hfe 化します。
以下から「HxCFloppyEmulator_soft.zip」をダウンロードします。
http://hxc2001.com/download/floppy_drive_emulator/index.html
全て解凍するとwindowsフォルダがあるので HxCFloppyEmulator.exe を実行します。
Loadボタンを押して、win95.D88 を指定します。
Exportボタンを押して、保存ボタンを押すと、同じ場所に win95_D88.hfe というのができました。
これをusbメモリーの直下などにコピーすれば終わりです。
起動方法
書くほどのものはありませんがw、usbメモリーを 1ドライブ目のgotekにさし、電源を入れ win95_D88.hfe などを選び98を起動させれば終わりです。注意として、PC-9821Cx3の場合、BIOSでドライブの順番を 外付け1,2内蔵3,4 にしないと起動しないようです。そのあたりは実機によって異なると思うので注意してください。